5/14に、北海道、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫の8都道府県を除く39県の緊急事態宣言解除が発せられました。
当サイトで行っている「全国人気温泉地における休業状況」、4回目となる今回は上記決定日以降(5/17時点)での変化を取り上げます。調査方法は前回までと同様です。
5/19日経新聞の朝刊一面にて『静岡県伊東市の伊東温泉旅館ホテル協同組合加盟によると、加盟宿泊施設60軒のうち、17日に営業したのは18施設にとどまる』と紹介されていました。未だ7割が休館中ということであり、再開への慎重さがうかがえます。緊急事態態宣言が解除された他のエリアにおいても同様の傾向が見られるのでしょうか。
休業宿泊施設の多い順に赤->黄色->緑と色付けしています。
前回(5/5)時点と比較して読み取れるポイントは以下の様なものです。
①全体傾向として「5/31まで休業」とする施設が更に増加
前回時点では、5月後半のエリア内休業軒数比率はピンク色(60~79%)と黄色(40~59%)が主でした(エリアによっては薄緑(20~39%)もありました)。今回の調査では、赤(80%以上)とピンク色(60~79%)が主となっています。これは休業期間を延長した施設が増えたということを表しています。
②人気13温泉地において、緊急事態宣言の解除後「即時営業再開」に転じたエリアはない
重要なポイントだと思います。引き続き自治体からの休業要請が出ているエリアもあるかと思いますが、多くの施設が未だ再開に慎重であることがうかがえます。以下、顕著な2例をグラフで紹介します。
石川県:特定警戒都道府県指定 ⇒ 緊急事態宣言解除となったエリア事例
5/4時点では8割の接触削減に向けた取り組みが求められていた特定警戒都道府県に指定され、その後緊急事態宣言の対象から外された石川県 和倉温泉の休業状況の変化です。日を追うごとに休業軒数比率が上昇し、5/14の宣言解除後も未だ7~8割の施設が5月末まで休業していることがわかります。
山形県:特定警戒都道府県に指定されることなく宣言解除となったエリア事例
県からの要請を受けて大型連休時にほぼ100%の休業率であった蔵王温泉のその後です。特定警戒都道府県には指定されず、その後緊急事態宣言解除となりました。山形県は5/4の新規感染者数1名を最後に新規感染者数0が続いている県です。この様なエリアにおいても5月末までの休業を選択する施設が更に増えていることがわかります。
今後、残り8都道府県においても段階的に緊急事態宣言が解除されてゆくことが予想されます。当サイトでは引き続き調査を継続してゆきます。
各時点での調査結果一覧
2020/04/25時点 ゴールデンウィーク前の状況
2020/04/29時点 ゴールデンウィーク中の状況
2020/05/05時点 緊急事態宣言の期間延長決定(5/4)後の状況
2020/05/17時点 39県の緊急事態宣言解除(5/14)後の状況 (本記事です)