「安全」を売りにしたプラン
■H.I.S.傘下のロボットホテル「変なホテル」は、「感染リスク軽減プラン」を販売開始。
■ヒルトンは、チェックイン~アウトまで高度な衛生環境を提供
「安全」を売りにしたプランは、今後一気に増えると予想されます。どう安全なのか? 自館における「安全への配慮」をネット上で具体的に説明しないと集客には繋がらないと思われます。くわえて言うなれば、すぐに「安全は当然」となり、安全はあって当たり前になります。安全のためにはお客様にご不便を掛けてしまうことにも繋がりますので、「安全確保のための不便さ」の中でも、寛げるサービスを今の段階から熟考しておくのが吉です。
「先払い予約」系プランの販売
■スタートアップ「咲弥」は、コロナ終息後に使える先払いチケットサービスを販売開始。
■佐賀県嬉野温泉「旅館大村屋」は、有効期限2年の「お得なクーポン券月ご利用券」を販売開始。
■箱根8旅館が半年間泊まり放題の「サブクス宿泊券」を販売開始。
箱根のサブスク宿泊券は、当座の運転資金獲得には良い手段です。例えば、今月100万円の現金がないと資金ショートする場合、100万円分のサブスクが売れれば、目の前の危機は乗り越えられます。とは言え、サブスク宿泊券を売れば売るほど、後々経営が苦しくなりますので、その場しのぎの危険な手段でもあります。短中期経営戦略のもと計画的な販売が求められます。また、販売元のホテル・旅館が倒産した場合の補償問題もありますので、販売計画は慎重に。
ネットで物販など
■富山県「割烹旅館 海老源」は、「ホタルイカ料理のセット」のオンライン販売を開始。
■栃木県「湯守 田中屋」は、「源泉」のテイクアウトを開始。
■鳥取県「まつむら旅館汐見亭」は、「お魚セット」のオンライン販売を開始。
ネットでの物販に力を入れるホテル・旅館の事例は数限りなくあります。コロナ前からインターネットでの情報発信に力を入れていた施設が販売を伸ばしていると思われますが、今からでも遅くありません。積極的に販売されることをお勧めします。
別の利用目的として宿を販売
■富山県のビジネスホテル「福野タウンホテル ア・ミュー」は、「ホテルでテレワーク」を販売開始。
■家族への感染を心配する人など、何かしらの理由で一定期間ホテル住まいを望む人向けの宿泊サービス「ホテルシェルター」。
行楽や出張以外の目的で施設をご利用頂くアイディアは、そう簡単には思いつきません。各宿泊施設の特徴を活かしたアイディアが必要です。もし良いアイディアを産み出すことが出来たならば、それは今後を生き抜く貴館の特徴となるでしょう。
倒産を回避する地域一丸となった取組み
■岐阜長良川温泉旅館協同組合は、地域内施設の共倒れを防ぐため特定の施設に宿泊客を集約する取組みを全国初(?)で開始。
各宿泊施設による個々の努力は必ず必要です。しかしながら、点と点(各施設)を繋いだ面(地域全体)での取組みも重要です。なぜなら、外出自粛が解除されてしばらくは宿泊需要が少ないと考えられるからです。つまり、極少ないパイの取り合いになるのです。そのため、同じ地域内で隣の宿とお客様を取り合うのではなく、地域全体が一丸となって様々な取組みが出来るかどうかがその地域全体の行く末を決めると言っても過言ではありません。有名な観光地・温泉地であれば、既に地域の集客力がありますが、そうではない地域は特に「今こそ一丸となって!」コロナと戦いましょう。
簡単ではありますが、全国各地のホテル・旅館がコロナ対策として販売開始した各種プランやサービスなどをご紹介しました。
全国各地のホテル・旅館のコロナ対策プランは、今後もまとめて紹介する予定です。
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